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閉ざされた扉の向こうへ──“気”と空間がひらいた回復の道

閉ざされた扉の向こうへ──“気”と空間がひらいた回復の道

閉ざされた扉の向こうにいた、あの子へ

ある日、ひとりのお母様からご連絡をいただきました。「娘が、もう何年も部屋から出てこないんです」と。食事は部屋の前に置くだけ、トイレには家族が寝静まった深夜にだけ出てくる。会話もなく、表情もわからない。そうした状態が何年も続いているとのことでした。私はすぐにご自宅へ伺いました。

扉の前に立ち、私は気を届けつづけた

娘さんはやはり部屋から出てくることはありませんでした。けれど、扉のすぐ向こうに“気配”があるのを、私は確かに感じていました。私はドアの前に立ち、そこに向けて話しはじめました。返事はありません。でも、彼女の気配は、ずっとそこにありました。
私は、地球のエネルギー、空間のエネルギーがどれほど私たちの心身に影響を与えるかという話をしました。それらと自然に調和するためには、まず“リラックス”すること。リラックスは、ただの休息ではなく、エネルギーの通り道を開く行為であること。約1時間ほど、私はずっと一方的に語りかけていました。
私が感じていたのは、鬱状態のような重たいエネルギーと、強い緊張、そして焦りが彼女の内側に渦巻いているということでした。扉の向こうからの返答はありませんでしたが、波動は確かに届いていたと、私は感じていました。

翌日、お母様から届いた言葉

翌日、お母様から連絡がありました。「娘が、“また会いたい”と言っています」と。その言葉は、閉ざされていたエネルギーの扉が、静かに、しかし確実に開きはじめたことを意味していました。
「思いきって、サロンに連れてきてください」とお伝えしました。数日後、娘さんはお母様と一緒に、サクラガカオルの町家サロンへ来てくれました。

治癒力のバネが“針金”になっていた

初めてサロンで会ったとき、娘さんの中にある“回復力”は、すでに限界を超えているように見えました。
私はよく、心の治癒力を“バネ”のようなものと捉えています。本来なら、押されても戻る弾力がある。でも、彼女のバネは完全に伸びきっており、まるで一本の針金のようになっていたのです。
私はまず、空間のエネルギーと彼女の波動を合わせることから始めました。整った場に身を置き、ゆっくりと同調していく。そのとき、彼女の表情に少しずつ赤みが戻っていくのがわかりました。「しんどかったね」私はただ、その一言だけをかけました。彼女がぽつりと漏らした言葉が、今でも忘れられません。「……なんか、楽」

セルフケアとしての空間エネルギー

それから、彼女は日常の中で、サロンで感じたことを少しずつ実践しはじめました。
深い呼吸をすること、静かな空間に身を置くこと、石に触れ、自分の内側の感覚に意識を向けること。
それは、誰かに依存する癒しではなく、“自分で自分を整えるためのセルフケア”でした。
数ヶ月後、彼女は社会復帰を果たされました。
今もきっと、朝の空気に身をひらきながら、その日その日をご自身の感覚で過ごしておられるのだと思います。

心がほどける場所に、また戻ってこられるように

この体験は、特別な誰かだけのものではありません。引きこもりや鬱状態、焦り、緊張——
私たちは日々、知らず知らずのうちに“自分を失う”ことがあります。そんなとき、無理に頑張る必要はありません。必要なのは、自分のエネルギーと静かに向き合える“場”です。
サクラガカオルは、そのための場所でありたいと思っています。もし何かが心に残ったなら、こちらの紹介もぜひご覧ください。

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profile

田中さくサクラガカオル主宰

大阪生まれの京都在住。
4歳の頃から、人の気や目には見えないものを映像のように感じ、小学1年生の時にはその違いを自覚していました。
言葉で説明するのが難しく、研究者の協力を得ながら、自分が感じるエネルギーの正体を知っていきました。
14歳で、空間や大地のエネルギーが人の自然治癒力を高めることを確信し、以来40年にわたり、エネルギーによる調整を続けてきました。
これまで1万人近い方と向き合い、医療では難しいとされた症状でも、多くの方が回復を実感しています。
サクラガカオルでは、気を充填した天然石を自由に触れ、エネルギーを感じることができます。
予約があれば、直接「気」をお入れすることも可能です。
京都にお越しの際は、お気軽にお立ち寄りください。

サクラガカオル

access

京都府京都市下京区恵美須屋町179ー2
Open 11:00a.m.- 5:00p.m.