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肺がんの転移を前にかけた一言

数年前、乳がんから肺へ転移した方とお会いしました。乳がんはすぐに回復しましたが、肺への転移は困難で、張りつめた表情が印象的でした。
そのとき私が口にしたのは「風邪をこじらせたみたいなものですね」という一言。診断ではなく、強い緊張を少しでも和らげたい気持ちから出た言葉でした。表情はその瞬間にやわらぎ、場の空気も変わっていくのを感じました。
安心がもたらした変化
その後の検査では腫瘍が小さくなり、三か月後には「治った」との診断を受けました。医師は驚いていましたが、ご本人は自然なことのように受け止めていました。恐怖や不安は姿を消し、心身は急速に軽くなっていきました。サロンの静けさが、その安心を支えていたのだと思います。
今も続く支え
この出来事の後も、その方は折に触れてサロンを訪れています。石に触れ、静けさの中で呼吸を落とす時間は、今も心身を整える大切な習慣となっています。小さな一言と場の空気が、人の治癒力を呼び覚ます。その確かさを私自身も強く感じた体験でした。
記事を読んで気になった方は、お問い合わせから個別面談をお申込みいただけます。京都の町家で、静かな空間とともに、あなたの「戻ろうとする力」を整えてみませんか。